「思考を整理する」を、型で覚える ― FigJamおかわり会ワークショップレポート

2026年4月16日、lboseが定期開催するオンラインワークショップ「FigJamおかわり会」を実施しました。
登録不要・参加費無料のオープンセッション形式で、
FigJamの基本操作から「思考の可視化」の構造化手法まで、60分で体験できるプログラムです。
今回も多くの方にご参加いただき、
チャットには「FigJamめっちゃいいですね!」「よく利用しています!!」と活発なコメントが飛び交いました。
なぜ、ツールの使い方よりも「整理の仕方」が大事なのか
業務でFigJamやMiroを使っている、という方は増えてきました。
しかし、
「ボードにとりあえず付箋を貼っている」
「なんとなく図を描いているが、整理できている気がしない」
という状況になっていないでしょうか。
ツールを使いこなすことと、思考を整理できることは、実は別の話です。
当社、株式会社エルボーズがこのワークショップを続けているのは、ツールの操作を覚えてほしいからではありません。
現場で課題を整理したり、チームで共通認識を持ったりするために、
「どう考えを構造化するか」という思考の型を身につけてほしいからです。
前回(第1回)のワークショップでも、「まず思考を可視化することが、
システム導入や業務改善の前提になる」という話をしました(詳しくはこちらの記事をご覧ください)。
今回はその続きとして、
FigJamの機能を実際に操作しながら、思考整理の構造化手法を体験していただきました。
今回のワークショップ概要

- 日時:2026年4月16日(水)16:00〜17:00(約60分)
- 形式:オンライン・登録不要のオープンセッション
- 講師:小谷望(エルボーズ執行役員/ブランドマネージャー、FigJam使用歴5年以上)
- 内容:FigJam基本機能の解説 → 思考を可視化する6つの構造化手法 → 参加者ハンズオンワーク
FigJamを選ぶ理由——Miroとの違いから
ワークショップの冒頭、講師の小谷からこんな話がありました。
「MiroとFigJamを比べると、FigJamのほうが機能がシンプルです。
でも、できることが少ないからこそ、迷わず使える。
それがFigJamのいちばんの強みだと思っています」
FigJamはFigma社が提供するオンラインホワイトボードツールです。
最大の特徴は、デザインツール「Figma」との連携のしやすさ。
実際の業務では、FigJamで整理した課題構造をそのままFigmaでプロトタイプに落とす、という流れを使うことも多いといいます。
また、100名規模の同期作業にも対応できる柔軟性と、
参加者全員が平等に操作できるという点も、
ワークショップや会議での活用に向いている理由のひとつです。
実際に触ってみる—基本機能ハンズオン
今回のセッションでは、まず参加者全員が実際にFigJamを操作する時間を設けました。
最初のお題は「あなたは猫派?犬派?」。

付箋に自分の意見を書いて貼るだけのシンプルなワークですが、
ここには大事な体験が詰まっています。
誰かが書いた付箋がリアルタイムで画面に現れ、
色も署名も選べて、AIが内容をまとめて要約してくれる。
「ああ、これがFigJamか」という感覚を、操作しながらつかんでもらうことが目的です。
紹介した主な基本機能は次の通りです。
- 付箋機能:ブレストや意見収集の定番。AI整理機能で均等配置・要約も可能
- 図形・コネクト機能:シェイプ同士を矢印でつなぎ、構造図を作れる
- コメント機能:特定の場所にコメントを残し、一覧で確認できる
- タイマー・音楽機能:ワークショップ進行に便利。BGMで無言の沈黙を防げる
- テンプレート・AI機能:フローチャートやアジェンダをワンクリックで生成
思考を可視化する「6つの構造化手法」

ハンズオンのあと、今回のメインコンテンツである「可視化の型」の説明に移りました。
思考を整理するとき、多くの人は「何をどう並べればいいか」で詰まります。
その悩みを解消するのが、6つの基本形態です。
① 列挙型
独立した要素をそれぞれ並べる。「四角」が向いている。
人間は四角を直感的に「それぞれ独立したもの」として認識しやすいため。
② 背景型
ひとつの大きな概念の背景に、複数の要素がある形。
「柑橘類」という分類の中に「オレンジ」「みかん」「ライム」を置くイメージ。
③ 拡散型
ひとつの要素が複数の要素に広がっていく因果関係。
「販売できる果物」が、
「企画に合っている」「味が良い」「値段が決まっている」という条件に広がるような図。
④ 合流型
複数の要素がひとつに集約される形。拡散型の逆。
複数の条件が揃って初めてひとつの結論が成立する、という構造を示すときに使う。
⑤ フロー型
時系列の流れやフェーズを表す。
「収穫前→完熟→出荷」のような進行を、左から右へ流れる形で可視化する。
⑥ 回転型
サイクルを表す。
「植える→育てる→収穫→販売→また植える」のような循環を、
番号や色で起点を明確にしながら表現する。
「丸・四角・三角」に意味を持たせる
さらに、シェイプ(図形)ごとの使い分けについても解説がありました。
四角はフォーマルで独立性が強く見える。
丸は関連性や循環を感じさせやすい。
この違いは「なんとなく感覚的なもの」ではなく、
ゲシュタルトの法則に基づく人間の認知特性によるものです。
「丸にすると、それだけで『これはそれぞれ関連してるんだな』と読み手が直感的に理解してくれます。シェイプに定義と意味を持たせることで、説明しなくても伝わる構造図が作れるようになる」
と小谷は語りました。
実際のワークでは、
丸=好きなこと、四角=挑戦したいこと、三角=得意なことと定義し、
自分のゴールへの道筋を可視化するワークを実施。
参加者それぞれが自分の思考をFigJam上で整理し、画面には個性豊かな構造図が並びました。
参加者の声

チャットには、次のようなコメントが届きました。
「FigJamめっちゃいいですね!」
「めっちゃいいですよね!!よく利用しています!!」
初めて触る方も、すでに使っている方も、
「あ、こういう使い方ができるのか」という発見があったようです。
エルボーズがこのワークショップを公開している理由
このワークショップは、「FigJamの使い方を教える場」ではありません。
当社が実際にクライアントと業務を進めるときに使っている思考整理の手法を、
そのままお伝えしています。
小谷の言葉を借りれば、「ノウハウ大流出」です。
なぜそこまで公開するのか。
それは、私たちが何を考え、どうやってお客様と一緒に課題を解いているのかを、
まず知っていただきたいからです。
「このやり方、うちの現場にも使えそう」と思っていただくことが、
エルボーズとの対話の入口になればと考えています。
今後も2週間に1回のペースで定期開催を予定しています。
次回のテーマはメルマガでご案内します。
課題整理のご相談はこちら
「自社の業務フローを整理したい」
「チームで共通認識が持てていない」
「何から手をつければいいかわからない」
そんなお悩みがあれば、まずエルボーズにご相談ください。
ツールの導入提案よりも先に、課題の構造を一緒に整理するところから始めます。